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武左衛門大イチョウ
 ここ瑞林寺跡の大いちょうは、樹齢約455年(八木繁一先生の樹齢考察)、胸高の周囲6m、高さ35mに及ぶ近在にない雄株の大樹です。
 瑞林寺は文野川の宗楽寺、上鍵山の医王寺とともに竜沢寺53ヶ寺の一寺でした。この寺は吉田騒動といわれる百姓一揆の頭領上大野の武左衛門を埋葬した寺です。武左衛門は寛政七年(1795)吉田藩の役人に捕らえられ、今の鬼北町清水(セイズイ)の筒井坂の峠で首を打たれました。村人や領民たちは寺の境内に石碑を建て手厚く供養し香華の絶えることがありませんでした。
 これを聞きつけた吉田藩は、藩吏をつかわしてその石碑を玄のうで粉砕し、広見川の深淵へ投げ捨て以降一切の供養を禁止しました。瑞林寺はこのころから住職もいなくなり廃寺となったようです。
 大いちょうのもとには武左衛門処刑後13年の文化五年(1808)勇之進が寄進した手水石があります。勇之進も上大野の人で、武左衛門らと共に捕らえられた23人の内の一人でしたが刑は免れました。200年の昔、一死を以て領民を救った武左衛門を忍ぶこの大いちょうを、村の人たちはいつのころからか武左衛門大いちょうと呼び、その尊い死を物語っているようです。
(村指定天然記念物)

所在地 :瑞林寺跡
 
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